コラム

低額投資FC本部の増加 『成功する!低額投資フランチャイズ(H25.3発刊)』より

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低額投資フランチャイズ

本コラムは平成25年3月に発刊した『成功する!低額投資フランチャイズ』より抜粋掲載しています。
※H25年3月発刊時の情報であり最新の情報ではない点はご了承ください。
以下、成功する!低額投資フランチャイズ ~はじめに~ より

私たちは最近の潮流となっている低額投資FCビジネスに注目し、FC本部・加盟者に調査ヒアリングをして、その実態を明らかにしたいと考えました。調査ヒアリングは過去3年間のフランチャイズ・ショーで標準開業資金1000万円以下として記載があった出展企業を中心としてFC本部21社、FC本部から紹介いただいた加盟店7社、合計28社に実施しました。業種をみると、学習塾から介護事業、リサイクル、生活支援など最近の潮流を代表する業種から広くヒアリングすることができました。本書は、これからFCチェーンへの加盟を検討している加盟希望者だけでなく、FC本部企業にとっても参考になる内容となっています。フランチャイズ・ビジネスの発展に向けて少しでもお役に立てれば幸いに存じます。

低額投資フランチャイズ本部の増加

最近の日経フランチャイズ・ショーの大きな特徴は、投資金額の低いパッケージが大幅に増加していることであります。フランチャイズ開発代理店(開発代行業者)を2011年度に調査したところ、調査対象にしたいずれの業者も「投資額1千万円以下のフランチャイズしか売れない」と異口同音に述べたことと軌を一にする現象であり、最近のフランチャイズの大きな動向と判断して、今回の調査を実施した次第であります。
フランチャイズ・ショーの出展状況を分析すると時代の潮流が見えてきます。これまではフランチャイズ加盟の初期投資で数千万円かかるビジネスが当たり前のようにフランチャイズ・ショーに出展していました。しかし、ここ数年では、標準開業資金1千万円以下の出展社割合が増えてきており、明らかに低額投資のFCビジネスがフランチャイズ・ショーの主流となってきています。しかも、それは2012年度のフランチャイズ・ショーのみではなく、ここ数年の潮流であることが、次のグラフで明らかであります。

【標準開業資金別の出展社割合】
▼フードサービス業 低額投資フランチャイズ

▼小売業

低額投資フランチャイズ

▼サービス業

低額投資フランチャイズ

明らかに、フードサービス業、小売業、サービス業共そろって、4年間低額投資の方向へ移動しています。
元来、フランチャイズは個人が独立・起業する時に利用される雇用創出ビジネスであります。勿論、現在では中小・中堅企業の経営多角化の一環として利用されるケースも多々あり、地方自治体では、このような中小・中堅企業の多角化に対して、FCビジネスを活用することを勧める動きも散見されます(福岡県、青森県等)。
しかし、フランチャイズ・ビジネスの歴史を見れば、主力は個人の独立・起業の有力なツールとして活用されて来ましたし、国民的価値観から見ても、フランチャイズは個人創業の有力な手段と位置付けられます。
およそ、40歳代でサラリーマンとして再雇用されるチャンスは極めて難しいと思われます。勿論、特殊技能の持ち主(例えば語学、資格、ITスキル、人脈を持つ人等)は、いかなる時代でも求められますが、それ以外の一般の人の再雇用は極めて困難な状況であります。では、40代、50代で職を失った人、あるいは60代で再雇用を選択したくない人は、どのようにして、その後の人生を生きていけば良いでしょうか。
一つの方策として独立・起業が考えられますが、日本では、独立・起業を考える人はまだ少数であります。確かに欧米やアジア諸国と比較しても、日本の新規独立・起業する人は少数派であります。しかし、独立・起業の一つの有力な方法として「フランチャイズを利用して独立する」という手段があります。全くの素人が自分の力のみで新規事業を起こすことは困難でありますが、FC本部のノウハウと商標を利用するフランチャイズ・ビジネスは、個人が独立・起業する場合の有力な手段であります。
問題は、フランチャイズ独立に要する金額であります。40代、50代で独立する場合に、幾らの資金が用意できるでしょうか。恐らく、独立する人は相当前から計画していても、自己資金は300~500万円程度が限度と思われます。(我々の調査の結果でも、同じ傾向が見えます)

では、フランチャイズ加盟するには、どの程度の資金が必要でしょうか。平成19年(2007年)の経済産業省の調査によれば、次のような結果になっています。

▼事業を開始する際の必要資金(単位:万円)

低額投資フランチャイズ

▼資金調達の方法

低額投資フランチャイズ

2007年調査では、民間金融機関が59.1%融資していましたが、現在では個人独立・起業に際しては、融資は見込めないと考えた方が無難であります。脱サラで、フランチャイズ加盟して、事業を開始する場合は、自己資金と、知人・親戚からの借入、それに政府系資金の融資しか見込めないと考えた方が間違いなさそうであります。
そうなると、外食の事例では、個人の新規独立・起業は資金面で無理であることが判ります。仮に300万円の自己資金を貯金して、親戚・知人から200万円を借り入れても、せいぜい政府系金融機関から、2倍の500万円程度を借り入れるのが精一杯の所であります。
2007年の調査と現実の間には大きな格差があります。その大きな要因は2008年のリーマンショックであると考えられます。最近の極端な低額投資への傾斜は、個人がリスクを取れなくなったことや、長引くデフレの中で、右肩上がりの事業計画が作れなくなり、民間金融機関では融資がしにくくなったこと等に原因があると思われます。

低額投資フランチャイズの調査

われわれは、2012年度の日経フランチャイズ・ショーに出展し、初期投資金額が原則として1千万円以下のフランチャイズ本部を選定し、「調査のお願い」という文書をお送りしました。それだけでは十分な調査先が得られませんでしたので、更に前にさかのぼり、調査対象を広げました。調査を充実させるため、出展社以外の低額投資フランチャイズ本部にも調査しました。
最終的に、調査に協力いただけた本部・加盟店は次の通りであります。

▼調査先低額投資FC企業の分類

低額投資フランチャイズ

なお、フランチャイズに限らず、およそビジネスというものは、参加された事業者の努力・創意工夫・時代の風潮などにより成功、失敗は付き物です。私たちは、この調査で得た結果を発表し、大勢の方が第二の人生をFCビジネスで成功されることを強く期待しておりますが、ビジネスの成功も失敗も、すべて自己責任でありますので、その点は注意して頂きたいと思います。

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初期投資額1000万円以下「成功する!低額投資フランチャイズ」

■今、フランチャイズの主流はスモールパッケージ
■28社(本部・加盟店)の直接取材レポートを掲載
■低額投資FCに加盟して成功する10ヶ条を伝授

FCショーの出展社をみると、これまでは標準開業資金が数千万円かかるビジネスが当たり前でしたが、ここ数年では、1000万円以下の出展社割合が大半を占めており、明らかに低額投資のFCビジネスが時代の主流となってきています。
そこでまとめられた冊子が本書です。FC本部・加盟者計28社に直接ヒアリングを行い実態を調査し、低額投資FCに加盟して成功するための10か条をまとめました。
本書はこれからFCチェーンへの加盟を検討している加盟希望者だではく、FC本部企業にとっても参考になる内容となっています。

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